いい感じ

大学生になって、ほんとうに考え方がゆるくなったと思う。いい意味ではポジティブに、悪い意味ではただなまけものになったということ。
何事に対しても、まあいいか、と思えるようになった。ただ年をとることで経験がそうさせているのかもしれないけど、あんまり神経質にどうしようどうしよう、って思わなくなった。中学高校時代は今考えるとものすごく細かいことで焦りまくったり、しにそうに緊張したりしていたけど、そうやって考えるのはそれはそれは疲れることだ。
こうやって許容量が増えていくことは大人になることのひとつに含まれるんじゃないかと思う。子どもの私がひどく焦っていることに対して両親はいつも、なんとかなるでしょ、というスタンスでいた気がする。でもこどもはこどもで、大人では考えられないところでものすごい許容量があったりするから、持ちつ持たれつだなあと思う。



あと、これは芸術学部に入ったせいもあるけど、自分が人とちがうことに抵抗がなくなった。言ってみれば当たり前の話だが、高校みたいに“なんとなくまわりに合わせなきゃいけない感じ”がほぼなくなったので、とても生きやすくなったと思う。芸術学部にいれば私なんて個性とかかなり薄い方だし、わりと普通の人の類に含まれている。個性が薄いとかアーティストとしてやっていきたいならだめなことなんだろうけど、ものすごく分かりやすく変わっていて、派手にみんなから目立っている人にはあんまり魅力を感じない。自分をしっかりと理解してそれを上手く表現している人だとか、静かに地味におもしろいことを考えている人の方がすき。